実績データをもとに分析する上で大切なのは条件をそろえることです。コースが改修されたら大きな条件変更となり過去のデータは使えなくなります。コースレコードも改修前のものを含んだ表記をあえて入れているのは当然と言えます。
KOS研究所では当初10年間データを分析対象としていましたが、途中から5年間データに変更しています。その主な理由は外国人騎手の台頭がきっかけでした。環境の変化スピードを考慮してみると10年という単位が長すぎると判断したのです。(実際には5年間データと10年間データを併用し比較しながら運用していました)
数カ月前よりさらにその見直し、現在は3年間データを分析しています。
コロナ禍対応のための無観客競馬の影響がでていると考えた為です。
2020年2月から無観客対応が始まりました。その後段階的に完全な無観客ではなくなりつつありますが、大歓声につつまれるような環境にはありません。馬にとっては良い環境に変化したと言えますが、目に見えずらい大きな変化と考えています。実力があっても気が弱い性格や周りに気がとられやすい性格の馬は、今の環境の方が結果を出しやすいはずです。
内面的なものを数字で捉えるのは難しいのですが、参考までにブリンカー装着馬の過去5年間の勝率変化を調べてみました。2020年から勝率が上がってきています。無観客環境だけが要因とするのは早計でしょうが、大きな要因ととらえています。

理想を言えば無観客時代とその前の時代を完全に分けたデータ分析を行いたいです。しかし無観客時代のデータだけでは十分な母集団が得られないのが実情。そこで苦肉の策として現在は過去3年間という単位を基本単位としてデータ分析を行っています。